毎年2月から3月にかけて、カトリック文化圏では伝統的なお祭り、カーニバルが催されます。
賑やかな音楽が街に鳴り響きわたり、人々は仮装し、陽気に踊りながらパレードで街を練り歩きます。
キリスト教の宗教行事である一方、長く暗い冬も終盤に向かい、ヨーロッパに春が近づいてきたことを告げる文化的行事でもあるカーニバル。
国・地域の気候風土や文化に結びついて独自の形態に発展していきました。
今回はヨーロッパのカーニバルについて特集いたします。
参考文献
Wikipedia 謝肉祭
ヨーロッパのカーニバル
キリスト教とカーニバル
カーニバルとは、そもそも「謝肉祭」のこと。3月下旬から4月に行われるキリストが死後に蘇ったことを祝う「復活祭」とつながりがあります。
この復活祭の46日前の水曜日から前日までの期間は「四旬節」と呼ばれ、この期間中、人々は肉や卵、乳製品などを断ちます。
これは荒野で断食をしながら過ごしたキリストにちなみ、キリストの受難と死を思い返し、罪を悔い改め祈りの時として過ごします。
そんな四旬節の厳格な断食の前に、"carne vale!” ラテン語で「肉よ、さらば!」という気持ちを込め、大いに食べて飲んで騒ごうという風習がカーニバルとなりました。
長い冬に別れを告げ、暖かい春の到来を待ちわびる人々の熱気と興奮で、カーニバルはさらに盛り上がりをみせます。
豪華な衣装
イタリア・ヴェネツィアの仮面カーニバルは世界から観光客を惹きつけます。はじまりは中世までさかのぼり、上流貴族たちが身分を隠し、庶民と交流を持つために仮面をつけ街へ繰り出したというのが起源だと言われています。
マスケラと呼ばれる仮面舞踏会もこの仮面カーニバルの伝統に関連します。
東方正教のギリシャでも、イタリアとはまた一味違ったカーニバルが行われます。
港町のパトラスでは、毎年盛大な仮装パレードがあり最も騒がしい期間になります。
ギリシャの伝統的な踊りや料理を食べたりと、ギリシャでも欠かせない年中行事の一つにあげられます。
盛大なパレード
フランス各地でもカーニバルが開催されますが、特にニースで行われるカーニバルが最も規模が大きく、王様の張り子が中心のパレード、色とりどりの花で飾られた山車から美女達が花を投げる花合戦、そして夜の光のパレードの3つのパートで構成されています。フランス最北端のダンケルクでは、18世紀、アイルランドの漁場へ向かう漁師たちへの祝宴をあげたことからカーニバルが始まりました。
スペイン、カナリア諸島のサンタ・クルス・デ・テネリフェのカーニバルも楽しいイベントが盛りだくさん。
15世紀の半ばから続いており、1980年、国際観光行事に指定されています。
カーニバルの人気者
カーニバルを祝う習慣はカトリック文化圏では共通ですが、国・地域の風土や文化に結びついて独自の形態に発展していきました。ユネスコ世界無形文化遺産に登録されているカーニバルも多々あります。
ベルギーのフォッス・ラ・ヴィルのカーニバルに登場する道化師シネル、そしてバンシュのカー二バルの道化師ジルは、カーニバルの人気者で人々の笑いを誘います。
スタブロのカーニバルで着用されるブラン・ムーシ(白装束)は、16世紀にカーニバルの開催を禁じた修道士を揶揄することから始まりました。
ハンガリーのモハーチで行われるブショー祭りやドイツのライン地方のカーニバルには、毛むくじゃらの体、赤い顔にニョキっと生えた角といった、どこか秋田県のなまはげを彷彿とさせるような、日本人にも馴染みのあるカーニバルの主役達もいます。
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